ADVATEK テクニカルガイド 【Vol.7 リフレッシュレート vs PWMレート 】
ADVATEK テクニカルガイドVol.7
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同社の公式ブログでは、ピクセル制御に関する技術記事が多数公開されています。これらの記事は、現場で役立つ知識が詰まった良質なコンテンツばかり。
そこで裏方屋では、ADVATEK テクニカルガイドブログの中から特に有用な記事を順次翻訳して、日本のユーザーの皆さまにお届けしていきます。
第7回となる本記事のテーマは「リフレッシュレート vs PWM レート」です。
それでは早速、本編をどうぞ!
リフレッシュレート vs PWMレート
▼はじめに
リフレッシュレートと PWM レートは別物であり、どちらもシステム設計やピクセルチップの選定に大きく影響します。
▼2つのレートの関係
ピクセルライトシステムは、データ伝送を複数の段階に分けて考えることができます。
送信ソフトからピクセルチップまで、すべての段階がリフレッシュレートに影響します。
一方、PWM レートに影響するのはピクセル LED に使用される IC チップの出力のみです。
以下の図で言うと、点線より上側のすべての段階が Refresh Rate に、点線より下側が PWM Rate に影響します。

▼送信ソフトのフレームレート
照明データを生成して PixLite へ送るソフトは、一般的にデータをフレーム単位にまとめて処理します。
各フレームには設定されたすべてのピクセルの色と明るさの指示が含まれており、1フレームに複数の universe のデータが含まれることもあります。フレームのネットワーク送信自体は高速ですが、照明パターンの生成には送信よりも時間がかかるのが一般的です。
実質的な送信時間はデータ生成の時間も含むため、これがシステム全体の最大フレームレートを左右します。
フレームレートを指定できるオプションを持つ照明ソフトもあります。そのようなオプションがない場合、ソフトが自身のパフォーマンスに基づいてフレームレートを自動設定するか、可変のフレームレートで出力することがあります。
送信ソフトの最大フレームレートは、使用するソフトの設定や処理効率、および動作させるハードウェアの性能によって異なります。
▼全体のリフレッシュレート
送信ソフトから送り出されたデータは、ネットワーク、PixLite、そして最終的にピクセルへと順に処理されていきます。各段階でわずかな時間がかかり、それが積み重なることで、データが送信ソフトからピクセルに届くまでにわずかな遅延が生じます。この遅延を「latency(レイテンシー)」と呼びます。
全体のリフレッシュレートは主に送信ソフトのフレームレートによって決まりますが、使用しているピクセルのデータレートが遅い場合はピクセル側がボトルネックとなり、システム全体のリフレッシュレートが低下することがあります。
リフレッシュレートは高いほど理想的で、ピクセルへの変化を素早くダイナミックに反映でき、あらゆる演出表現が可能になります。逆にリフレッシュレートが低いと、ピクセルの変化が滑らかに見えないことがあります。
▼PixLite Mk3 の Dithering
PixLite Mk3 の大きな特徴のひとつが、ピクセルへの出力データに Dithering を適用できる点です。
この機能を活用するには、ピクセルへの出力を100FPS以上の高速で行う必要があり、かつ出力フレームレートが入力フレームレートの2倍以上でなければなりません。
詳細はADVATEK テクニカルガイド Vol.2「Dithering と Gamma Correction の仕組み」をご参照ください。
ピクセルのフレームレートと全体のリフレッシュレートを高く設計することで、より高品質な表示を実現できます。
▼PWM とは?
ピクセルチップは受け取ったデータをもとに LED を調光する際、PWM(パルス幅変調)と呼ばれる方式を使用するのが一般的です。
LED は高速でオンとオフを繰り返す波形によって駆動されており、チップがその時間の長さを調整することで、LED が点灯している時間の割合を制御します。
各 LED に個別の PWM 信号が生成されるため、ピクセルごとに各色を独立して制御できます。

▼人間の目と PWM の関係
PWM 信号は非常に高い周波数で動作しており、人間の目ではそのオン・オフの変化を知覚できません。そのため、目には信号の平均値が連続した光として見えます。
たとえば輝度 50% が必要な場合、オンとオフの時間を同じにすれば実現できます。輝度を上げるにはオン時間を長く、オフ時間を短くするだけです。
もうひとつ興味深い点として、人間の目は光をリニアに知覚しません。
ピクセルライトの輝度が 0% から 100% へ一定の速度で上がっていく場合、最初の変化ほど大きく感じられます。これが Gamma Correction(ガンマ補正)が有効な理由です。
Gamma Correction は調光カーブを補正することで、観客の目により滑らかな調光に見せます。
照明デザイナーはこの点を意識し、調光カーブが観客にとって自然に見えるよう設計することが重要です。
PWM 信号が繰り返される周期を PWM レートと呼びます。
PWM レートの高いピクセルライトは、ショー・ライトディスプレイ・建築ファサードなど、カメラ撮影が重要な場面で低価格帯のピクセルライトを大きく上回る性能を発揮します。
▼PWM レートを決めるもの
PWM レートはピクセルライト自体の設計によって決まる固定値です。各ピクセルを駆動する IC チップは、入力データに関係なく一定の周波数で PWM 信号を生成するためです。
非常に高い PWM レートを持つチップがある一方、低い PWM レートに限定されるものもあるため、プロジェクトに合ったピクセルの選定が重要です。
PixLite は市場に流通するほぼすべてのピクセルチップに対応しています。

▼カメラへの影響
人間の目と同様に、カメラも特定のフレームレートで動作しており、PWM レートが低い場合にのみ PWM のオン・オフを捉えてしまいます。撮影に使用するカメラによっては、低価格帯のピクセルよりも高い PWM レートが必要になることがあります。
目安として、ピクセルの PWM レートはカメラのフレームレートの30倍以上が推奨されています。たとえば60FPSのカメラを使用する場合、PWM レートは最低でも1800Hz必要です。
▼最後に
いかがでしたか?
リフレッシュレートと PWM レートはどちらも、ピクセルライトの仕上がりを大きく左右する重要な要素です。用途や撮影環境に合わせて適切な
ピクセルを選定することが、高品質な演出への第一歩です。
ピクセルの選定やシステム設計でお悩みの方は、お気軽に裏方屋までお問い合わせください。
本記事は、Advatek社の記事を許可を得て翻訳・掲載したものです。
(原文:Refresh Rate vs PWM Rate )
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