ADVATEK テクニカルガイド 【Vol.6 デイジーチェーン接続とバックアップネットワーク構成】
ADVATEK テクニカルガイドVol.6
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第6回となる本記事のテーマは「デイジーチェーン接続とバックアップネットワーク構成」です。
それでは早速、本編をどうぞ!
※今回の機能は "E" シリーズコントローラーでは使用できません
デイジーチェーン接続とバックアップネットワーク構成
▼はじめに
ADVATEK の第3世代ファームウェアを搭載した PixLite は、デュアルギガビット Ethernet ポートを備えており、Ethernet ループスルーと障害に強いバックアップネットワーク構成を実現します。Universe Data Hardware Firewall と組み合わせることで、通常のデイジーチェーン構成で生じる遅延や性能の問題を気にすることなく、複数のコントローラーを安定してデイジーチェーン接続できます。
これらの機能は Mk3 プロセッサに搭載された多くの機能のひとつであり、あらゆる照明プロジェクトに高い拡張性をもたらします。同じ数のピクセルを制御するのに必要なコントローラー台数を減らせるため、PixLite Mk3 はピクセルライト用途の最適な選択肢です。
▼物理的な接続
PixLite コントローラーに搭載された2つのギガビット Ethernet ポートは、内部の専用スイッチ回路によって接続されています。
つまり、2つのポートが合わさって2ポートのギガビットネットワークスイッチとして機能します。
PixLite を1台のみ使用する場合は、どちらのポートをコンピューターまたはネットワークスイッチに接続しても、通信とデータ送受信が行えます。PixLite Mk3 が真価を発揮するのは、複数のピクセルコントローラーと組み合わせて使用する場面です。
以下に、Ethernet ループスルーで実現できる接続例をいくつか紹介します。デュアルギガビット Ethernet ポートを使って、複数の PixLite コントローラーを相互に接続したり、外部の Ethernet 機器と組み合わせたりすることができます。



▼バックアップネットワークループの作り方
デュアルギガビット Ethernet ポートを使って、スイッチと各 PixLite の間にバックアップ用の Ethernet ケーブルを追加する方法があります。(STP が有効になっている場合:後述)また、複数の PixLite Mk3 でネットワークループを構成することで、バックアップの安心感と Ethernet ループスルーのシンプルさを両立できます。
具体的には、デイジーチェーン接続した PixLite Mk3 の列の終端に、ケーブルを1本追加するだけでバックアップループ構成を作れます。終端にある PixLite の空いている Ethernet ポートにケーブルの一方を、対応するネットワークスイッチにもう一方を接続してください。
接続例は以下の通りです。
※スイッチの選定と設定については、次の2つのセクションをご参照ください。

バックアップネットワークループの利点は、コントローラー、ケーブル、電源など1か所に障害が発生しても、ネットワークデータが通る別の経路が確保されている点です。
障害の多くはケーブルの抜けや損傷によるものですが、そうした場合でも他のコントローラーは動き続けられます。多数の PixLite をデイジーチェーン接続する現場では、バックアップ用ケーブルを1本追加するだけでネットワーク障害のリスクを低コストで抑えられます。
以下に障害発生時の例を示します。
ネットワークスイッチが障害を検知すると、バックアップ用のケーブルが接続されているポートを有効にし、スイッチとピクセルコントローラー間の通信経路が維持されます。

▼ネットワークスイッチの選定
バックアップネットワークループに必要なネットワーク管理機能は、すべてのスイッチが対応しているわけではありません。
Spanning Tree Protocol(STP)に対応したネットワークスイッチであれば、バックアップネットワークループ構成を実現できます。PixLite Mk3 でバックアップ用の Ethernet 接続を使用する場合、スイッチが STP に対応しており、かつ有効になっている必要があります。
managed switch(設定可能なスイッチングハブ)であればこの機能を備えている可能性が高いですが、購入前にスイッチングハブメーカーへご確認ください。
ネットワーク機器が正常に動作するためには、2台の機器間に有効な通信経路が1本だけ存在している必要があります。ネットワークループが誤った形で構成されると、データが通る経路が複数生じ、ネットワークが不安定になったり、スイッチがネットワーク全体を保護するためにポートを無効化してしまうことがあります。
こうした意図しないループを排除するため、ネットワークスイッチはポート同士がループ状に接続されていないかを自動的に検知します。ループが検出された場合、スイッチは1つのポートだけを有効にして単一経路の接続を維持し、ループを形成しているその他のポートを待機状態に設定します。
スイッチはループの有無を継続的に監視しており、ループが解消されたと判断すると待機中のポートを有効化します。ループが再び形成されると、そのポートは自動的に無効化されます。
これがバックアップネットワーク構成において障害への耐性を生み出す仕組みです。
▼ネットワークスイッチでの STP 設定
STP はネットワークスイッチのデフォルトで有効になっていない場合があります。多くのスイッチでは、STP の基本設定または詳細設定が可能です。
ここでは例として、NETGEAR GS108T スイッチで STP を基本設定で有効にする手順を紹介します。

ほとんどの場合、詳細設定は不要で STP を有効にするだけで十分ですが、Rapid Spanning Tree Protocol(RSTP)が使用できる場合は STP の代わりに RSTP の使用をお勧めします。
RSTP はネットワーク構成の変化に対してより速く応答できるためです。
bridge priority、bridge timing、maximum STP hops などの詳細設定が必要な場合は、お使いのネットワークスイッチのマニュアルをご参照ください。
▼何台まで接続できる?
PixLite Mk3 の Ethernet ループスルーの優れた点は、ギガビット通信の高速性と Universe Data Hardware Firewall の堅牢性が組み合わさることで、通常のデイジーチェーン構成で生じる遅延や性能の問題に縛られないシステムを実現している点です。
PixLite Mk3 では、デイジーチェーンによる遅延は実用上無視できるレベルであり、接続できるピクセルコントローラーの台数は実質無制限です。
▼最後に
いかがでしたか? Ethernet ループスルーは、複数の PixLite Mk3 をデイジーチェーン接続しながら、バックアップネットワークループによる障害への備えも同時に実現できる機能です。ギガビット通信の高速性と Universe Data Hardware Firewall の組み合わせにより、接続台数を増やしても遅延や性能劣化を気にする必要はありません。
ネットワーク構成や機器選定でお悩みの方は、お気軽に裏方屋までお問い合わせください。
本記事は、Advatek社の記事を許可を得て翻訳・掲載したものです。
(原文:Ethernet Loop Through )
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