活用事例:米国CBS新スタジオでのワイヤレスDMX

マルチバースワイヤレスDMXを使用した事例をご紹介!

 

米国CBS新スタジオでのワイヤレスDMX 「イブニングニュース with ノラ オドネル」

場所:ワシントンD.C.(米国)

照明デザイナー:Lonnie Juli氏

時期:2019年12月

使用機材:

  ワイヤレスDMX送信機 マルチバース Transmitter

  ワイヤレスDMX受送信機 マルチバース Node

ケーブルを隠す場所がない!

「イブニング・ニュース」と「フェイス・ザ・ネイション」のセットデザインは、こんな感じです。

ビデオウォール、ガラス張りのアンカーデスク、そして、照明とビデオのある台だけ。タレントが前を歩けるスクリーンを設置し全体的にグラフィックを多用していて、ケーブルを隠す場所がほとんどありません。

 

このセットデザインを実現するために、ワイヤレスを採用したことで既存のローカルDMX配信と入力電源を利用しながら、ワイヤレスDMXを採用したことで、既存のローカルDMXと入力電源を活用し、

・照明器具

・LEDテープ

・カメラマウントライト

のワイヤレス制御が可能となりました。

 

また、日々の運用とトラブルシューティングも簡略化できたのです。

実際の設置

City Theatrical社のマルチバースワイヤレスDMX技術は、テレビの生放送のような失敗できないミッションクリティカルな状況下でも、1台の送信機から複数のユニバースが放送でき、それが評価され採用されました。

 

2.4GHz帯を使用したマルチバース送信機は、スタジオ内の照明機材のラックの上に設置しました。

 

トランスミッターは、13台のマルチバースNodeにワイヤレスで接続されました。「Chauvet、Desistiは、Universe1」、「Gantom、Lumosは、Universe2」に分けられました。セット内のデータケーブルは、なんとDMXケーブル1本と撮影カメラに使うケーブル2本のみという設計です。

「マルチバースは防弾みたいなものだよ。ケーブルについての厄介な議論をしなくて済んだからね。電力もほとんど必要ないし、マルチバースNodeとDMXcatのインターフェースがとてもシンプルだからセットアップも簡単にできたよ」

照明デザイナー Lonnie Juli氏

予想外の利点

マルチバース、ライン電圧AC、低電圧DC(トランスミッターの場合はPOE)など、入力電源の範囲が広いことは、取りまわしの自由度や位置の限定された電源を使う上で大きな利点でした。

 

また、DMXcatアプリを使用してスマートフォンからセットアップとコントロールが簡単にできることは、自分たちにも未来のオペレーターにも、手間と時間の大幅な短縮になります。

懸念された干渉問題

カメラ操作、音響、その他さまざまな信号が飛び交う上に、生放送のニュース番組を放送するこのスタジオで、信号が干渉しないかどうかはもっとも重要な課題のひとつでした。

 

設置の際にはスタジオ内で使用されている他の重要なシステムとの干渉もテストし、その結果、マルチバースがオーディオを含む他のシステムに与える影響は検出されないことがわかりました。

 

マルチバース送信機とNodeは、2019年12月2日から新スタジオの放送の一部に使用されています。