LED固定型 ETC ソースフォーを簡単にLED化する方法 ~ETC Source 4WRD〜

Source 4WRDって何よ?ソースフォーなの?あ、LEDなの?
Source 4WRDは、既存のタングステンSource FourをLED化できるという素敵な商品。
ボディとレンズを流用できるからコスパ最強!そしてサステナブル!
今回の記事は
実際に取り付けてみよう!
では実際の取り付け作業を見ていただきましょう。
基本的に手先が不器用な筆者が、特に困ることもなく進められるほど簡単な作業ですので、Source Fourの分解清掃をしたことがない人でも問題なくできると思います。
これを機に、隅々まで掃除してあげてくださいね!
▼最初にパッケージ内容と使用工具の確認です。
Color IIのパッケージには
- 本体
- 専用リフレクター
- エクステンションロッド
- KPS製S4WRD専用ダボ

※↑写真のC型20Aプラグは今回のデモ用に取り付けたもので、同梱品ではありません。
そして、用意する工具はコレだけ。(メーカー推奨のセット)

では、実際の作業へ写りましょう。
▼まずは分解していきましょう
最初にランプユニットを外します。
ランプユニット固定ネジを緩め、ユニットを取り外しましょう。


注:リフレクターユニット後端の溝形状について
生産時期などにより、ランプユニットとの接続部の溝に突起があり、溝の幅が狭い場合があります。
下記写真の、右のような形状の場合、Source 4WRDを取り付けることができません。

ご購入前に、必ずお手持ちのSource foureのランプユニットをご確認ください!
※取り付け不可による返品はお受けできません。
つづいてシャッターバレル固定ネジとリフレクターユニット固定ネジを緩め、反時計回りに回してリフレクターユニットを外します。


▼ここから取り付けです
リフレクターユニット内にある既存のリフレクターの上に、同梱の専用リフレクターを重ねて取り付けます。




この時に力を入れすぎると、既存のリフレクターが破損することがありますので注意してください(壊してしまいそうで、この作業が一番怖かったです)。
触ってガタガタしていなければOK!

固定できたらリフレクターユニットをシャッターバレルへ元通りに組み付け、エクステンションロッドをランプユニット固定ネジの穴に取り付けます。

平らな部分をモンキーレンチで掴んで締め込みます。
しっかり締めておかないと、本体を取り付けた際に不具合が起きる可能性がありますので注意。


しっかり締め込んだら、本体の取り付け穴とエクステンションロッドの位置を合わせて差し込み、最後に固定ネジを締め込んだら完成です。

どうですか?
簡単だったでしょう?
▼ダボをつけかえる
最後にダボを同梱のKPS(剣プロさん)製専用ダボに付け替えます。最後じゃなくてもいいですけど。 ちなみになぜ専用ダボにするか、というと……

日本の一般的なダボ

専用ダボ

比較写真が下手で見にくいですが、お分かりになりますか?
そうなんです!
非常に残念ながら、一般的なダボだと本体に干渉してしまうのです。。。
なぜなんだETC!(USAではダボを使わないから、という噂デス。へー。)
というわけで、ダボは忘れずに付け替えてくださいね。
そしてそして、標準装備のセーフティワイヤー取り付け金具は使用できなくなりますので、ワイヤーを別途ご用意ください。
今回の取り付け作業は、Youtubeの裏方屋チャンネルにて、動画でもわかりやすく解説しています。
実際の作業動画をご覧になりたい方はぜひこちらをご覧ください。
RJ45の話
さて、取り付け編の最後に、大事なお話をしなければなりません。
4WRDをチェックしたことがある方なら、少なからず「ん??????」となったことがあるはずです。
「RJ45だと????」と。
そう、信号の入出力が「RJ45」なのです。
「なぜか?」というのはETCしか知らないことなので、今回は「どのように使うのか?」だけ解説していきましょう。
RJ45で接続といえば「Art-Net」や「sACN」を思い浮かべる方が多いと思います。
ですがSource 4WRDは、あくまでも「DMX512」です。
そうです。純粋にコネクターをXLRからRJ45に変えているだけなのです。
しつこいようですが「なぜか?」についてはETCに聞いてください。
ですのでDMXケーブルのXLRメス側(3ピンor 5ピン)を、マニュアルで指定されているRJ45コネクターの配列どおりに作れば、すぐに使用できます。
またSource 4WRDをデイジーチェーンするのであれば、お手持ちのCAT-5eケーブル(メーカ推奨:CAT-5e以上)があれば簡単に接続できます。
「RJ45コネクターを作れない」もしくは「作るのめんどくさい!!!!!」という方。
朗報です。
裏方屋では「XLR - RJ45」の変換ケーブル&コネクターを各種取り揃えています!
DMX・ネットワークケーブル
https://www.urakataya.com/product-list/503
中でも代表的なメーカーは「CPOINT(シーポイント)」さん
https://www.urakataya.com/product-list/586
変換コネクター、分岐コネクター、そしてRJ45のDMXターミネーターまで!
これであなたの憂鬱も晴れるはず!
え?「信号の種類でRJ45とXLRを明確に使い分けたい」?
そう言われるかと思いまして、別の商品もご用意しています!
https://www.etcconnect.com/Products/Entertainment-Fixtures/S4WRD/Features.aspx(中段あたり)
https://vimeo.com/user99829979(紹介ビデオ)

ETCさん、しっかりと純正オプションの変換アダプターを出しています。
XLR側はアダプター内でスルーしているようなので、本体側RJ45は片側に挿すだけで完了です。
XLR 5ピンケーブルで引き回したい方は、こちらが第一候補かもしれませんね。
なぜオプションにしたのか、機会があったら聞いてみたいですね。
いや、NYの瀬尾さんに聞いてきてもらおう!
タングステンタイプに限りなく近いボディデザインに収めるための最適解がRJ45だった、ということのようです。
でもそれでは不便な人もいるだろうということで、オプションの RJ45 to XLR adapter も用意した、と。
限られたスペースを最大限に生かして作られたS4WRDには、ETC開発陣の妥協なきコダワリが詰まってますよ!
比較してみよう!
さてみなさん。実際にタングステンSource Fourと4WRDの明るさや見た目はどのぐらい違うのか気になりますよね?
ね、気になりますね!ご用意しています!
手元にSource Four 26° 750wしかありませんので、かなりイジワルな比較ですが、実際どうなのか検証してみましょう!ちなみに信号線の接続には「CPoint RJ45 to XLR-5/メス アダプター」(https://www.urakataya.com/product/8583)を使用しています。
※Source Fourのランプは通常タイプです。タングステンランプの使用状態により明るさは異なりますので、参考程度にご覧ください。
※カメラの露出設定は、全て固定で撮影しています。
▼その1 - 色味の比較
Source Four 26° 750w、Source 4WRD I WW 26°(参考)は、フル点灯でポリカラーを入れています。
Source 4WRD Color II 26°はインテンシティをフルにし、各色は見た目で色を合わせました。
※絶妙な色の違いはカメラの性能によるところもあるので、参考程度にご覧ください。
ポリカラー#22
ポリカラー#52
ポリカラー#772
ポリカラー#40
ポリカラー#15
いかがでしょう?
もちろん「4WRD Color II」は色によってRGBA素子それぞれの照度が変わるのでタングステン750wには負けますが、現場での見た目では十分実用的な照度だと感じました。
個人的に驚いたことは、手元にあったので試しに並べてみたSource 4WRD I WWがタングステン750wに迫る明るさだったこと。廃盤商品なので、あくまでも参考ですが。
▼その2 - GOBO使用時の比較
続いて、それぞれに同じGOBOを入れてみました。使用GOBOは、誰もが持っていると言っても過言ではないgoogoboの人気商品「10001 SHADE OF FOLIAGE 17」です。
Source Four 26° 750w、Source 4WRD I WW 26°(参考)は、フル点灯です。Source 4WRD Color II 26°は見た目でタングステンに色を合わせました。
※絶妙な色やボケ具合の違いはカメラの性能によるところもあるので、参考程度にご覧ください。
GOBO/シャープ
GOBO/やや赤ボケ
GOBO/やや青ボケ
仕方のないことですが、やはりタングステン750wの明るさが際立ちますね。
それはさておき、いかがでしょう?
LED光源はGOBOの描写がキレイですね。シャープにしてもハレーションが少なく、キレがいい印象です。ロゴの投影など文字やデザインをキレイに見せたい(抜きたい)場合、LED光源が最適ではないでしょうか?
▼その3 - 他の灯体と重ねて出した想定での比較
ではシチュエーションを変えて、GOBOを入れたSource 4WRD Color II 26°とSource Four 26° 750wに最大サイズにした1kw フレネルスポット(#N/Cでフル点灯)を重ねて点灯してみました。
前項同様、使用GOBOは「googobo 10001 SHADE OF FOLIAGE 17」で、Source Four 26° 750wはフル点灯、Source 4WRD Color II 26°は見た目でタングステンに色を合わせています。
※絶妙な色やボケ具合の違いはカメラの性能によるところもあるので、参考程度にご覧ください。

どうでしょう?やはり思ったよりも明るい印象を持たれたのではないでしょうか?
この感じだと、Source Four タングステン575wと同程度の明るさが出ているのではないでしょうか?
またフレネルと重ねると、さらにGOBOのキレの良さが際立つ感じがしますね。
▼その4 - 他社のエリスポとの比較
最後に、誰もが知りたい(?)この比較!
Source 4WRD Color II 26°、MARUMO RIKURI II 750w 26°、Source Four 26° 750w
という裏方屋にしかできない(やらない?)メーカーをまたいだ禁断の比較をやってみましょう!
GOBO使用のシャープ、赤ボケ、青ボケの3パターンを見ていただきましょう。
前項同様、使用GOBOは「googobo 10001 SHADE OF FOLIAGE 17」で、Source Four 26° 750wとRIKURI 750wはフル点灯、Source 4WRD Color II 26°は見た目でタングステンに色を合わせています。
※絶妙な色やボケ具合の違いはカメラの性能によるところもあるので、参考程度にご覧ください。
※Source FourとRIKURIは同じランプを使用しています。
GOBO/シャープ
GOBO/やや赤ボケ
GOBO/やや青ボケ
さあ、いかがでしょうか?
やはりLED光源はハレーションが少なく、明暗のコントラストがシャープでキレがいいですね。
面白いのは、同じ照射角26度でもRIKURIの方がやや大きい点。今まで気にしたことがありませんでしたが、メーカーごとに違いがあるとは新しい発見です。←本当は気にした方がいいヤツ
※写真になって気がつきましたが、RIKURIが暗く見えますね。これはおそらく球のコンディションだと思います。新品に変えればよかったですね。でも電球高いから。。。
まとめ
今回は取り付けから比較まで見ていただきましたが、どのような印象を持ちましたか?
たしかに750wの通常球と比較してしまうと照度不足は否めません。
しかし小規模会場ならどうでしょう?
小劇場での演劇など、500wのタングステン灯体が主となる会場で使用するには、必要にして十分ではないでしょうか?
また、全てをLEDフィクスチャーで構成したプランなら、もっとハマるシチュエーションがあるのではないでしょうか?
小規模会場や、プラン次第でSource 4WRDがハマるシチュエーションはいっぱいある!
今回の特集は、電球の高騰でタングステンSource Fourの扱いに困っていた方、LEDフィクスチャーだけで構成したいけどLEDエリスポの価格を考えると手が出せないと考えていた方など、実はSource 4WRDがちょっと気になっていたという方々には刺さる内容になっていると思うのですが、いかがでしたでしょうか?
もし「これは思ったより使えるのでは?」と思っていただけましたら、ぜひ裏方屋へお見積もり依頼を!
裏方屋は、忖度なしでSource 4WRDを推しています!
ラインナップのご紹介
※単色のETC Source 4WRD II LEDシリーズ(3製品)は、対応電圧が114〜240Vになります。
ボディ付きのシリーズもあります。
もちろんボディはタングステン用です。(レンズは付属していません)
※単色のETC Source 4WRD II LEDシリーズ(3製品)は、対応電圧が114〜240Vになります。
その他、Source Four PAR、Source Four PARNelはボディ付きのみ販売されています。
※単色のETC Source 4WRD II LEDシリーズ(3製品)は、対応電圧が114〜240Vになります。